なめらかな日々

水のように生きたい

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

"Nothing is permanent"

街のネオンよりもたおやかで 夜に灯すランプよりも仄暗い星たちよ「どうか変わらないで そのままでいて」私の願いを聞いているようで胡乱な彼ら やがて暁に隠れてしまうのかまっすぐに輝く星々の 美しさを忘れてしまうのが怖いんだ 永遠なんて幻で 時間なん…

ゆううつの頻度

もう1.5ヶ月ほどひどく落ち込んでいない。ということは、ゆううつの波がもうすぐ訪れるはずだ。そのときは静かに部屋の布団に寝そべり、暗闇のなか眼を開く。何も見えない。携帯の液晶も、己の体さえも。そうして存在を消すことが、ゆううつな自分を肯定する…

視線に生かされる

ごくたまに、人に見つけられる。 中学時代通っていた塾で事務をやっていた丸眼鏡の彼女は、なんにもしていないしむしろ変なところしか見せていないのに私のことをかなり好意的に見てくれていた。高校時代には友人から、同性の友達がバレーをやっているとき(…

先生の描く絵が好きだった

影を残した緑が似合っていた 水彩画みたいに儚く、絵の具が混じり合って染みていく様子はわたしの心のよう おだやかな曲線をえがく幾何学模様を胸のうちに並べて でも 作品をおがむことは一度もなかった 後ろすがたを船に浮かべて、わたしはキャンバスの海を…

感謝(驚)

長い長い夜の尊さを忘れぬよう ひとものすべてに感謝し思慕しよう ひとびとと出会った日を忘れぬよう かつての日々の産物をながめよう やがてすべてが溶けるのだとしても わたしに淡い色の影を残してくれる 来たる日を楽しみに 感謝 (驚) Fishmans ロック ¥2…

キャッチ通りの彼

イヤホンが壊れた。半年ほど愛用していたイヤホンが。アイボリーが気に入っていて音質もそこそこ良く、断線に気づいたときは悲しかった。致し方がない。なぜ壊れてしまったのだろう、と考えてみると、キャッチ通りでいかつい兄ちゃんが話しかけてきた直後に…

くるった人びと

新興宗教を信望する人。人形と会話する人。親でも殺されたかのように店員にクレームをつけている人。自分で産んだ子供を殺す人。 人はたまに狂気的な一面を見せる。私にとって狂気とは、例えば怒りである。他人が怒り狂って暴力的な言葉遣いをしているとざわ…

夏夜の湿り

夏の夜が、ふいに近づいてくる。自転車に乗って夜道を走る。するとまるで世界にわたし一人みたいに感じた。たっぷりと湿気を含んだ風は心地よい手触りでわたしに触れてきて、風切り音はごうごうと私の心を揺らす。セーラー服を着たわたしはあの日、自転車を…

「この人じゃないとダメ」なんてことはない

過去にわずかばかり経験のある恋愛について思い馳せてみれば、私は愚かであったというほかない。 恋の絶頂期にあった時はいつ何時も「彼」のことを思い浮かべていた。次はどこに行こうとか、約束の日になんの服を着ようとか、際限の無い妄想がひっきりなしに…

食べることってそんなにいいものなのか

皆カップルや友人同士でパスタやサイドメニューを食べている。生きるために食べる人間の、何と滑稽で何と醜い事よ。私は三歩譲ってエスプレッソを飲んでいるのだ。せめて飲み物主食であればいいものを。彼らは何故、がつがつと物を口に入れるのだろう。 「AM…