なめらかな日々

水のように生きたい

夏に読む本


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 夏の楽しみ。

 夏休みに入ってから、目を凝らすように読んでいた詩集を読み終わり、次いで綿矢りさ「ウォーク・イン・クローゼット」も2時間半ほどで読了した。

 残るは市の図書館と学校の図書館で借り揃えたこの人たち。何から手を付けようか迷っている。うっすら記憶にあるようなないような川上未映子、そしてショーペンハウアーは再読本だが、哲学書は思想をつらつら述べていくだけなのでさくっと読める感覚は程遠い。「読書について」を手に取るのはたぶん後の方になる。

 直感的に読みたいと思うのは「写真でたどるアドルフ・ヒトラー」、これは中ほどまで読み終えた。ボルタンスキー展を見て芽生えたホロコーストへの知的追求心が高じて、ナチス関連の本を気づけば3冊も借りていた。

 「アート&フェミニズム」は今練っている(そして全然インスピレーションが沸かない)小説のプロットに良い影響をもたらしそう。これは他の本と同時に読み進めても良い。

 去年の夏休みは何を読んでいただろう。夏はたしか、友達の家で留守番をしている間、尾崎世界観の「祐介」という本を読了したり(彼の文章はピンとこなくて、自分でも書けそうだなと思った)、金原ひとみの「アッシュベイビー」を食いつくように読んだりしていた。読書速度は普通かすこし遅いくらいの私にとって、これほどの本を夏休み中に読み切るのは骨の折れることだ。できるだけ引きこもって、中学生時代図書室に入り浸っていたように「本の虫」になろうかなと思う。他の大学生はバイトに勤しんでいて立派だ。私は書生の身、しなくてもいい労働はできるだけ避けて、芸術活動に勤しみたいと思う。素敵な8月にしたい。