なめらかな日々

水のように生きたい

うめた

友だちを土のなかに埋めた

私が水槽の前に立つと、陶器でできた隠れ家から顔をのぞかせて、餌をもらいにそよそよと浮き上がってくる姿が愛らしかった

 

友だちの墓場はブルーベリーの木の横にきめた

スコップで土のなかをあばいて、水草のクッションの上に彼女をやすませて

カップのカルキを抜いた水を入れたら、まるで土のなかが小さな水槽のように見えたから、

またいつものように元気に泳いでくれるんじゃないかと一瞬思った

 

泥水の水槽、居心地がいいはずがないし、かわいがっていたマドレーヌは私より先にもう天国へいってしまった

 

そう思うと、わたしが死んだとき、ずいぶん前に死んでしまったちくわにもマドレーヌにも会えるんじゃないかと思うとすこし嬉しくなって泣いた

 

水槽にただ一匹のこされた子を大事にしていこうと思う

 

友だちが安らかにねむっていられますように